響き合う 人ｘ企業 JOBRASS新卒

本学は、1908年に当時の明治政府が女子高等師範学校として設立したことにはじまり、今年で創立106年を迎えます。男女共同参画社会をリードする人材の育成、教養教育・基礎教育の充実と専門教育の高度化を理念に掲げ、教育・研究を行っています。元々は、女子教員を養成する目的で設置された大学ですが、近年は一般企業や公務員にも広く人材を輩出しています。
国立の女子大学は2校のみということもあり、全国から学生が集まってくれています。私たちは、その学生たちが全国へ戻り、それぞれの地方都市のあらゆる分野でリーダーとして活躍できるよう、就職支援を含めたさまざまなサポートを行っています。
入学の時点で基礎学力をきちんと身につけた学生が多く、研究などの課題にも粘り強く取り組むという点を企業から評価いただいており、就職率にもつながっています。手を抜かないというか、ラクをしようという姿勢がないんです。共学とは異なり、力仕事であってもすべて女子だけでしないとダメですから、物事に真正面からぶつかっていくという、女子大学ならではの凛々しさを感じます。反面、真面目な学生が多いので、見方によってはおとなしいかもしれません。ただやはり、芯のしっかりした学生が多いと言えます。

キャリアサポートルームには、就職に関する雑誌・資料や求人票、学生が自由に使えるパソコンが用意され、キャリア・アドバイザーが常駐している。Uターン・Iターン就職を希望する学生も多いため、地方企業の情報も充実している。

低学年では、就職を含めたキャリアに対するさまざまな知識を深めてもらうための多彩なキャリア教育科目を設定しています。働きながら生きることの意味や現代社会の仕組みを理解する基礎科目「現代社会と職業」と、教員だけでなく各分野の現場で活躍する方にも来ていただき、学部別に話を聞く「専門職論」があります。
2年生になると、「キャリアデザイン・ゼミナール」が受講できます。文章表現力・英語力・プレゼンテーション・ITなど、スキルの習得を目指した多彩な科目で、実地体験を通じて、コミュニケーション力・問題発見力・企画力などの実践力を身につけます。食堂で朝食を食べながら健康管理・自己管理について学ぶというユニークな科目もあります。社会人になっても朝食から始まる規則正しい生活は大切です。就職とは全く離れているようで、実はつながっているという科目が多いですね。何クラスでも受講でき、ネットでもシラバスが見られますので、学生自身で興味のある科目を選んで受講しています。これらのキャリアデザイン・ゼミナールは、大学が科目を決めて開講するのではなく、学部・学科の先生方に専門性と外部とのネットワークを生かした科目の提案からお願いしています。
3年生は、前期に全11回の基礎講座、後期に全17回の実践講座と、年間を通じてさまざまな行事・セミナーを実施しています。実験などでガイダンスに参加できない学生もいるため、ほぼすべてのガイダンスをDVDにしてキャリアサポートルームのパソコンで見られるようにしています。
プラスして、インターンシップ、OG組織の佐保会主催のガイダンス、4年生向けのガイダンスなどがあります。また、教員、公務員志望の学生も多いので、専門の対策講座も一部有料で用意しています。

学生生活課の皆さん。写真左から課長の木下さん、キャリア・アドバイザーの植松さん、就職係長の米谷さん。

「私が働くんだ、じゃあ自分がより納得できる就職活動を」という意識を持って動いてくれている学生が多く、自分に合った支援をうまく活用してもらっているかと思います。ただ、もっと気軽に就職係へ来て、就職のことだけでなく何でも相談してほしいので、折にふれて掲示やメールで情報を発信し、利用を促しています。アナログなんですが、個別相談の予約は直接こちらへ来ないとできません。カウンターに来てくれれば、学生の体調や活動の進捗が分かりますし、コミュニケーションを図ることができます。寮生・下宿生が多いので、1人で抱え込んでしまわないよう声をかけるようにしています。
また、セミナーでは毎回アンケートを取っています。もちろんセミナーを改善するためにこちらが参考にしたいという意図がありますが、学生自身に内容を振り返ってもらうことで、その定着を図っています。自身で紙に書いて振り返ることで、今後どうするかということも見えてきます。
また、OG組織の佐保会との交流は非常に好評です。結婚・出産を経ても長く働きたいという多くの学生に、全国で頑張っている先輩からのアドバイスは参考になるようです。
学生たちは“できる”ので、自信を後押ししてあげるのが私たちの役割ですね。

一所懸命に受験勉強をして、本学を選んで来てくれている学生が大部分なので、本当に真面目です。和を大切にし、思いやりがある一方、鍛えたら鍛えた分だけ実力を発揮する、結果にこだわる向上心を持つ学生が多いですね。真面目に課題意識を持って取り組むその姿勢は、教育・研究にだけでなくクラブ・サークル活動やアルバイトにも表れています。企業様からも、面接をすればそういった学生の気質が分かると評価いただいています。学生の良い部分を見ていただき、今後も採用活動にご配慮いただければうれしく思います。