響き合う 人ｘ企業 JOBRASS新卒

1965年の開学以来、社会事象を的確にとらえ、分析・解決する能力を備えた心豊かな人材の育成に取り組んできました。日本と世界を舞台に活躍し得る、豊かな知識に裏付けられた鋭い洞察力と問題解決能力を身につけた「社会的人材」、社会での役割を認識し積極的に取り組める「心豊かな人材」の育成を目指し、幅広い学習の機会を提供しています。今日までに、約22,000名の卒業生を社会に送り出しています。
学生は、岡山を中心に四国や広島からも集まっています。大阪や東京といった大都市よりも、岡山あるいは地元の四国や広島に帰って就職したいという学生が多いですね。また、アジア圏からの留学生も多く学んでいます。

キャリアセンター課の安井課長。「キャリアセンターのスタッフは営業マン。企業に代わって広報活動を行い、学生を育てて送り出すことが仕事です」

キャリア支援としては、10年ほど前から授業形式でキャリア教育を取り入れています。1年生からキャリア形成の意識を身につけるのは難しいですが、早い段階で意識づけをしておくことで、いざ就活に臨んだときに、「そういえば、こんなことを言っていたな」と思い出してもらえればいいかなと思います。
本学の特徴的な取り組みには、バスツアーの実施があります。1つは「地学地就バスツアー」です。岡山には全国展開している優良企業が数多くあります。いま一度学生たちに地場企業を見てすばらしさを体感してもらい、地元での就業につなげることを目的にしています。
また、就職活動が活発な関西や広島へ繰り出す「合同企業説明会バスツアー」も行っており、例年150名の学生が参加します。
先日も希望者を募り、大阪へ20人ほどを連れて「就職合宿」に行ってきました。これは、大手企業に勤める方にお話を聞き、都市の観光もしながら、“都会で働くこと”を学生たちに見せるために行っています。地方での就職だけでなく、可能性を広げてもらうきっかけづくりに役立てたいと思っています。

7号館と8・9号館に囲まれた庭園。学生たちの憩いの場になっています。

心がけているのは、学生と同じ目線で考えることです。学生の生き方や考え方を否定したら何も始まりません。
まれに「入れる企業を紹介してほしい」「ゆるい事務職がしたい」と言ってくる学生もいます。そういった学生には、気持ちは分かるけれど、と話を聞いたうえで現実の話をしています。1人あたり雇うのにこれだけのコストがかかる、最初から○○の仕事がいいと言って採用試験を受けても通らないと。たとえば、営業の仕事がしたくて入社しても頑張るほど管理職になって現場から離れてしまうこともあるわけです。最初から業界を絞りすぎたり職種を限定するのは、自分の可能性を狭めるだけです。ですから、極端かもしれませんが、落ちてくれていい、落ちてからどうするか一緒に考えようと言っています。やはり就職活動をする中でうまくいくことやいかないことがあり、本人も気づいてないけれどそこで成長しているんです。それを気づかせてあげることも私たちの役割ですね。
また、普段から4年生1人ひとりに電話をして活動状況を確認し、キャリアセンターにも足を運ぶよう促しており、信頼関係を築けているのかなと思います。内定が出たかどうか、ということをこちらから確認しなくても学生から伝えて来てくれるのは他大学さんからうらやましがられる点ですね。

昔と比べて今は、企業が採用に対してリスクを取らなくなっている印象があります。厳しい状況というのはすごくよくわかりますが、広い心を持って、子どもたちを育てようという温かい目で見ていただきたいですね。大企業から多数の内定が出るような完璧な学生を求めるのではなく、原石を宝石にするくらいの気持ちで採用してほしいと思います。地元で働きたい学生が多い中、岡山には多くの優良中小企業がありますので、マッチングできるはずです。
私たちは、企業の求人をただ情報として流すのではなく、企業に代わって学生への広報活動を行っていると思っています。ですので、学生はもちろん企業の方にもキャリアセンターを上手く利用していただきたいですね。学生も企業も満足のいく就職を、一緒に協力してつくっていけたらいいなと思っています。