響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

46

プール学院大学・プール学院大学短期大学部

我が校の特徴
穏やかな環境で、異文化間協働に基づく
学生主体の活動を支援しています。
設置学部
【教育学部】教育学科
【国際文化学部】教養学科、子ども教育学科、国際文化学科、英語学科
【短期大学部】秘書科、幼児教育保育学科
プール学院大学・プール学院大学短期大学部

大学の紹介・学生の特色

プール学院は1879年、英国から派遣された宣教師が女子教育のために設立した、最も古いキリスト教学校の1つです。今年で135年を迎えます。大学は1996年に、その精神を引き継ぎ設立されました。大学の開設から共学になりましたが、現在も短期大学部は女子学生のみです。愛と奉仕に基づく国際主義に根ざした人間教育が建学の精神の根底にあり、さまざまなバックグラウンドを持った人たちとお互いの価値観を認め合って協働する、世の中の役に立つ人材の輩出を目指しています。
学生の特長としては、思いやりを持ったやさしくてピュアな学生が多いと思います。東日本大震災の後、世の中でボランティアの機運が盛り上がりましたが、本学でもボランティア活動を続けており、この夏休みも本学のキリスト教センターを通じてたくさんの学生が東北へボランティア活動に行きました。そういった活動に主体的に参加してくれる学生が多いですね。
堺市の南東に位置し、繁華街なども近くにはないため、のんびりとした環境の中で穏やかな学生が育っていると思います。そのため、就職活動もゆっくりというか、腰が重い傾向はみられます。都心部の大学なら就活の解禁と同時にスタートダッシュすると思いますが、本学では4回生になってからやっと走り出すという学生も少なくありません。人を蹴落としてでも、という競争心が薄いんでしょう。社会に出れば人と競争する場面も当然出てくるため、外からの刺激が入ってきにくく、この場所だけで完結できてしまうことは、良くも悪くもあると感じます。

キャリア支援の取り組み

キャリアサポートセンター長の亀井さん(右)と、キャリアサポートセンター課長の杉原さん。「卒業生も遊びに来てくれるので、大学がホッとできる場であるのかな、とうれしく思います。『頑張ってるよ』と聞けるのが、キャリアセンターの喜びです」

低学年からのキャリア教育は、大学の授業の中で行います。チューター制で20人前後の少人数クラスを構成し、週に1回、勉強の仕方を教えるなど大学生活の導入から行っていきます。その中で、外部の企業の方にお話をしに来ていただくこともあり、就職を意識するきっかけになるかと思います。異文化間協働においては、夏休みなどの長期休暇期間を利用して途上国の子どもたちに日本語などを教えるプログラムも盛んです。また、低学年からインターンシップにどんどん参加してもらうなど、実地でスキルを学ぶ機会も多く、事前の準備・事後の報告も含めて、大きな意味でのキャリア教育と言えます。また、時間割の中に組み込まれたキャリア科目もあります。社会の仕組みや会社とは何かを学ぶことからはじめ、学生自身の仕事観を育てていきます。
学部生へのキャリアサポートセンターの就職支援としては、3年生の春から始まります。就職ガイダンスを週に1回、必修授業のないコマに設定し、授業時間内で行っています。今年度から基本的には必ず出席するようにしたのですが、自由参加だったときに来ていたような積極的な学生と、まだ消極的な学生とのモチベーションの差が、今の課題です。そのため、履歴書の書き方や業界研究といった、いかにも就職ガイダンス的な内容は後期にとっておいて、前期は固い話はナシ。いろんなことに気づいてほしいという観点から、元気な声の出し方や新聞の読み方、伝わる文章の書き方といった、どんな学生も行ってみたいなと思ってもらえるようなタイトルと内容に工夫しています。就活はつらいものじゃなくて、いろんな出会いがあって楽しいものなんだと伝えたいですね。
また、教職を目指す学生に向けては、「教職センター」を今年度から開設し、専門の支援を行っています。就職活動の前倒しとともに、教員採用の仕組みも変化が見られます。特に大阪府は、平成26年から大学2・3年生を対象にした「教員チャレンジテスト(※一定水準以上の点数を獲得すれば4年生で受ける教員採用1次試験の筆記試験が免除される全国初の試み)」が始まったため、採用活動はさらに早まるのでは、と思われます。専門的な対応が必要になりますので、「教職てらこや」と題して先生の経験を持つ学習指導員を配置し、学力向上への対応も強化しています。

学生主体の活動

キャリアサポートセンターでは、学科の担当制でさまざまな相談に個別に対応している。個別面談は、登録上必須の初回以降は、各自で予約をして自由に来てもらうそう。

昨年、我々職員ではなく、学生が主体となって楽しんで就活に取り組んでもらおうと、「就活クラブ」が発足しました。就活クラブは、大阪新卒応援ハローワークが発行する、学ハロ大阪新聞でも紹介していただいた取り組みです。「インターンシップ報告発表会」「先輩内定者の話を聞く会」など、さまざまなワークやディスカッションで学生同士が交流を深め、就活を経験した先輩が後輩にアドバイスを送る場としても開放されています。就職ガイダンスのうちの数回は、就活クラブに取り仕切ってもらって開催しているんですよ。短大の方が早く社会に出て活躍したいという学生が多いためか、現在のメンバーは短大の秘書課の学生だけですが、今後は学部生にも広げていきたいですね。
こぢんまりとした大学ですので、のんびりとして競争心が薄くなると言いましたが、学生同士が仲よくこういった活動に積極的に参加してくれるというメリットも大きいと感じます。活動する中で先輩が後輩に教え伝える上下の関係が築かれ、面倒見のいい学生が力を発揮して、いろんなプログラムが学生主体に回っていると思います。
地元のコミュニティと協働するというのも本学の特長ですが、就職支援に関わる取り組みをもう1つ紹介します。学部・学年を問わず希望者を募り、堺にある北花田阪急さんとのコラボレーション企画を、毎年行っています。学生ならではのおもしろいフレッシュな企画を立て、費用の計算から、販売、売上げの算出まで、本学の学生が関わらせていただいています。たとえば、堺の地場産業である線香のプロジェクトは何年も前からやっていて、プロジェクト用に新しい香り・パッケージをつくり、百貨店の販売マナー研修を受けて、販売も行います。大変ではありますが、やりきった後の学生たちの顔を見ると、うれしくなりますね。実際のビジネスの場で学ぶことができる貴重な機会です。

企業へのメッセージ

本学の学生は、素直でやさしいタイプが多いので、目に見える自己主張やテクニックは物足りなさがあるかもしれません。でも、必ずや会社のお役に立てる吸収力と誠実さがあると思います。ぜひよろしくお願いいたします。(杉原さん)
良いか悪いか分かりませんが、たとえば教員採用試験で、一次に通るのは難しいが二次は大丈夫、というのが本学の学生です。一次は筆記、二次は実技や面接の試験ですので、人間力が備わっているんです。そこをしっかり見てもらえるような企業様がいらっしゃいましたら、うれしく思います。もちろんeラーニングや、教職センターの「教職てらこや」など、学力向上の取り組みも行っていますので、そういった新しい取り組みの成果も今後出てくると思います。(亀井さん)

プール学院大学・プール学院大学短期大学部

プール学院大学・プール学院大学短期大学部

所在地 〒590-0114 大阪府堺市南区槇塚台4-5-1
URL http://www.poole.ac.jp
学部 【教育学部】教育学科
【国際文化学部】教養学科、子ども教育学科、国際文化学科、英語学科
【短期大学部】秘書科、幼児教育保育学科
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