響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

45

芦屋大学

我が校の特徴
「天職」に向けて、少人数の
恵まれた環境で「人間力」を磨く。
設置学部
【臨床教育学部】教育学科、児童教育学科
【経営教育学部】経営教育学科
芦屋大学

大学の紹介・学生の特色

芦屋大学は、2014年に創立50周年を迎えました。学園としては約80年の歴史があります。「人それぞれに天職に生きる」を建学の精神とし、天職をつかみ取るために1人ひとりに与えられた才能や能力を伸ばし、社会に貢献できる人材の育成に力を尽くしています。創立当初は経営者の二世を養成する大学、教員を目指す大学という側面が強かったと思いますが、この10年程で一般企業への就職を希望する学生が増え、随分とイメージが変わりました。2009年に「スポーツ教育コース」を新設してからは、最高の指導者と環境を求めてスポーツで入学してくる学生が増加しています。
一般企業へ就職する学生の増加に伴って、キャリア支援の必要性もこの10年で高まってきました。近年、大学がさまざまな変革を迫られる中、本学もいよいよ就職・キャリア支援と向き合う必要が出てきたんです。まだ手探りの部分がありますが、他大学で成功している取り組みを参考にしながら、本学に合ったキャリア支援の充実を目指しています。

キャリア支援の取り組み

就職活動のAからZまでをサポートしてくれるキャリア支援センター。有資格のキャリアカウンセラーが常駐し、個別面談に対応している。

2つの学部を合わせても1学年250名と少人数ですので、個別面談については取り組みの初期から充実しています。大規模な大学では、学生の状況を何パーセントと数字で現されると思いますが、本学では「誰々が、今こんな状況だ」と個別で言えます。教員を目指す者、一般企業を目指す者、さまざまな学生がいますが、1人ひとりの状況を把握しやすいですね。他大学がされているようなWebのシステム上での把握というより、廊下で学生をつかまえて聞くので、かなりアナログです(笑)。
個別面談は、3年生の秋口、4年生の春と基本的には全員を対象に、有資格のキャリアカウンセラーが行います。来ない学生には、電話を入れます。学生は最初、「なぜこんなことを聞かれるのか」と思うかもしれませんが、キャリア支援センターが状況を把握していると、センターに来る求人を案内しやすいので、後々学生のためになると思って行っています。たとえば3次面接まであるというと、就職に意欲はあってもアクティブに動けない学生は挫折してしまいます。が、センターとつながっていれば、背中を押してあげることもできます。
あとは、就職セミナーをはじめ、スーツの着こなしやメークアップ講座といった各種セミナーを行っています。
教員を目指す学生に関しては教職教育支援センターで支援していますので、そちらと連携を取り、教員がダメだった場合にどうすればいいか、就職活動が山場を越えたときにキャリア支援センターへ来ても大丈夫という体制を取っています。
また、スポーツを頑張る学生には、練習や大会の合間に参加できるよう学内での説明会をもっと増やしていきたいと思っています。

学生にアドバイスしていること

キャリア支援センター室長の中村さん。「目指すものによって活動の山場は異なりますが、個別面談では、1人ひとりに合ったきめ細やかで具体的な支援が可能です。自信を持って社会への一歩を踏み出せるよう、段階を踏んでサポートしています」

基本的に、自分1人で就職できる学生はセンターを利用しに来ません。就職への意欲が低い学生も同じです。センターを利用する学生は、真面目だけれど不器用な学生です。真面目ゆえにズレてしまっているポイントを修正するのは専門のキャリアカウンセラーに任せて、私たち職員は学生ホールでボーッと過ごしているような学生に「センターに来て」と声をかけるようにしています。アウトリーチは正直、難しいですし手間もかかりますが、センターで待っているのではなく外へ出て学生を連れてくることで、少しでも早い段階で就職に向き合ってもらいたいと考えています。
住宅街に位置する本学は、緑豊かで学習環境としては恵まれていますが、ビジネスの場からは離れているため、他大学からはワンテンポ遅れがちです。その分、一所懸命やらないといけないんですが、教員を目指す学生は目標があるので一直線に行けても、大学の中に入ってから将来を考えようという学生は、あっという間に3年間経ってしまいます。4年生の秋にエントリーシートの書き方を聞きに来る学生もいるくらい(笑)。一方で、気づきが早い学生は戦略をつくって進めていけます。そのきっかけがインターンシップであり、就職ガイダンスですので、企業様から許可をいただき低学年から参加できるインターンシップやガイダンスを設けています。私たちの動きが遅れると学生はさらに遅れてしまいますので、低学年へも間口を広げ、気づきの機会を増やすようにしています。
活動も最後の方になり、焦ってしまうと妥協してしまいます。妥協し過ぎると、せっかく入社してもすぐに辞めてしまいます。早く気づいてもらって早く活動してもらって早く決めてもらいたいのは、離職を防ぐためでもあります。

企業へのメッセージ

就職活動が、How toに走る傾向に寂しさを感じます。企業様は入社後に活躍する人材がほしいはずなのに、いかにHow toをこなしてきたかという人材を選んでしまう、そういう選考システムになっているのではないでしょうか。プレゼンが下手でも入社後にうまくなる可能性がありますし、話を聞いてみないと分かりません。今の選考システムは、学生の本来の力や学んできたことが見えにくいんだと思います。私たちもエントリーシートはこう書きなさい、ドアのノックは3回しなさい、などと指導していますし、実際にはうまく面接やディスカッションを突破する学生を見ると、大学職員としては「よくやった!」なんですが、個人的には少し寂しいんです。マニュアル化されたところに、学生本来の力はありません。人物本位の選考をしていただければ、大学としてもさらに教育に力を入れられると思います。

芦屋大学

芦屋大学

所在地 〒659-8511 兵庫県芦屋市六麓荘町13-22
URL http://www.ashiya-u.ac.jp
学部 【臨床教育学部】教育学科、児童教育学科
【経営教育学部】経営教育学科
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