IPU環太平洋大学は、次世代教育学部と体育学部の2学部で教育を行う、開学9年目のまだ新しい大学です。運営する創志学園グループは、理事長が近所の子どもたちを集めて始めた学習塾をきっかけに、専門学校や保育園・幼稚園、高校と創設し、20年前にニュージーランドにIPCという大学を創設、間もなく50年を迎えます。国際教育学科の学生は入学後すぐに全員がこのIPCへ1年間の留学をし、4年間で日本の大学を卒業します。
本学の最も大きな特徴は、開学当初から「教育と体育の融合」を掲げ、15の体育会クラブに7割以上の学生が所属しているということです。特に開設当初から元・柔道日本代表で金メダリストの古賀稔彦氏に総監督をしていただいている女子柔道部の実績は目覚ましく、日本一にすでに6回も輝いています。良くも悪くも横並びの教育がある中、本学では、「やるからには勝利を目指せ」という方針のもと、学生たちは日々厳しい練習に励んでいます。体育学部を持つ大学は現在、中四国で本学だけですし、体育会の○○部に入りたいと入学する学生も多いため、1学年約400~560名の学生の中で県内出身者は約20%と少なめです。北海道から沖縄まで全国各地から学生が集まっているため、さまざまな価値観を持った仲間に出会えると思います。
学舎の前にある124段の階段を上ったところで、理事長や学長、学部長・学科長らが立って毎朝学生たちに声をかけていますが、学生たちはしっかりと挨拶をしてくれます。特に指導はしていませんが、企業の方がみえたときにも、学生たちが自発的に挨拶をしてくれているので、校風としてでき上がってきているのではと思います。体育会に所属していなくても、高校までは本気で部活動に取り組んできたという学生が多く、元気で素直、明るくてコミュニケーション能力が高い、人と人との垣根が低い学生が多いですね。教職員と学生の距離も近く、コンパクトな大学だからこそ可能な人間関係が築かれていると感じます。
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環太平洋大学
- 我が校の特徴
- 「教育と体育の融合」を掲げ
学生の本気を引き出す次世代の学びを提供。
- 設置学部
- 【次世代教育学部】国際教育学科 教育経営学科 こども発達学科
【体育学部】体育学科 健康科学科
大学の紹介・学生の特色
キャリア支援の取り組み
大学のキャリアセンターの利用率が低いと言われる中、本学ではキャリアセンターのどの支援室も通らずに就職を決めたという卒業生は、かなり少ないと思います。また、体育会に所属する学生はやはり、先輩の勧めが強いようで、ほとんどの学生が自発的に来てくれています。
最終的には本人が納得した形で就活を終えることが大事です。自分で選んでたどり着いた最終地点ではなく「誰かが、みんなが言ったから」という選択が、早期離職につながるのかなと思います。支援側の人数は少ないのですが、できるだけ1人ひとりと雑談も含めたいろんな話をしようとしています。学生は、自分の「すごいこと」に気づいていないんです。たとえば、「サッカーしかしていない」と言うんですが、「サッカーを続けてきたのはすごい」ですよね。私自身、体育会系ではないので、学生に「教えて」と言って話してもらいます。自分で話す中で、強みに気づいてもらう。それがキャリアカウンセラーの役目だと思っています。サッカーのことをイキイキと話せるなら、就活でもそれを話せばいいんです。「部活ばかりでアルバイト経験がない」という学生も、厳しい練習を乗り越えてきて、20歳そこそこで1つのことを15年以上も続けているのはすごいことなんだと、まずはこちらがインタビューして引き出し、文字に落とし込んでいくまでをサポートしていきます。普段、監督やコーチに「まだまだ」と言われているので、目指す場所が高すぎて、意外と自信がないんです(笑)。自信を持たせてあげると同時に、必要な情報を提示しています。
学生にアドバイスしていること
学生に人間力があっても、筆記テストで落とされてしまってはチャンスに恵まれません。大学としては、学科ごとの学びに進むためにも、基礎学力を早い時期にもう一度積み上げようと、初年次教育に力を入れています。また、今春からは従来の担任制に代えてメンター制を導入し、教員だけでなく部活動の監督やコーチも含めて学生1人ひとりに目が行き届くようにしています。同時に、創志学館という自主学習室をつくりました。毎年実施する学力テストの成績上位者に、創志学館2階の指定席=自分専用の学習机が与えられます。1階は自由席になっており、朝7時から夜10時まで、授業の空き時間や部活動の練習の合間に勉強できるようにしています。また、トップガンという安藤忠雄氏の建築によるアスリート施設があり、オリンピック施設並みの設備を整えています。環境を整えることで学生たちの力を引き出すという考え方は、勉強も運動も同じです。
いろんな進路をとる学生がいるため、キャリアセンターは4つに分かれています。1つは教職を目指す学生のための「教職支援室」、その中に「幼保支援室」があり、こちらはこども発達学科の学生がほぼ100%を占めます。そして、「公務員支援室」「企業等就職支援室」があり、学生たちはキャリアセンターの中でも自分の目指す進路に沿った窓口へ行きます。途中で進路が変わる学生もいますし、職員側も学生の情報を共有しやすいため、一か所に集めて支援をしています。
さらに、教職は大志会、公務員は立志会、一般企業は翔志会と、志を同じくする仲間と切磋琢磨し、それぞれに特化した勉強を進める学生の会があります。体育学科では保健体育の教員を目指す学生が多いですが、非常に狭き門です。そんな中、今年は保健体育の教員が5名決まりました。教員全体では延べ50名以上、公務員も警察・消防・自衛官を中心に延べ60名を超える合格者が出ています。
また、2月の終わりから3月の頭にかけて、東京・福岡・広島・大阪と都市を回って合同企業説明会に参加する就活バスツアーを行っています。ここにいると他大学の学生の様子が分からないので、特に3/1の就活解禁日に東京にいるということを重視しています。いまは地元での就職を希望する学生が多いのですが、東京などの都市に本社を置く企業でも頑張れるんだと、夢を大きく持ってほしいという思いもありますね。
企業へのメッセージ
まだ5期生までしか輩出していませんが、各企業で働いている卒業生たちは本当に活躍してくれています。たとえば今日も、2年前にアパレル企業に就職した学生が、大学に恩返しをしたいとスーツのオーダー会を開催しに来てくれました。店長を務めているのですが、就職について聞きたい学生がいれば相談も受けてくれると。販売や営業職に進んで、トップクラスの実績を残している卒業生はとても多いですね。それは、大学時代に培われた、負けない・めげない・折れない心、が発揮されているからだと感じます。また、教員になった学生の追いかけ調査を今年から始めたのですが、過去4年間で辞めた卒業生は3人だけでした。しかも、1人は実業団から声がかかり、2人は結婚による転居と、前向きな理由の退職です。企業を辞める卒業生についても後ろ向きな理由はほとんど聞かないですね。離職率は世間一般よりかなり少ないと思います。身体を動かすことをいとわない子が多いのも特長です。
今年は国際教育学科の学生が、初めて就活を迎えます。留学先のIPCには、本学の学生だけでなく、英語を母国語としない多くの学生が在籍しています。学生たちはそこで国の違いを越えてグローバルな視点を養い、飛躍的に伸びます。TOEICのスコアが200点台の子が600点台になって帰国し、卒業時には850点を目指していきます。今年の最高得点は905点でした。海外で1年間頑張ってきたという自信もありますし、自分たちがこの新しい学科を背負っているんだという使命感も感じてくれています。英語力を生かせる就職先だけでなく、グローバルな視点を生かせる職業に幅広く羽ばたいてくれると思います。
新しい大学ですので、できるだけ多くの企業の方に本学のことを知っていただきたいですね。ぜひ本学まで足を運んでいただき、学生の姿や整った教育設備を見ていただくことで、今後の採用にもつながっていけばと思っています。
環太平洋大学
所在地 | 〒709-0863岡山県岡山市東区瀬戸町観音寺721番地 |
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URL | http://www.ipu-japan.ac.jp |
学部 | 【次世代教育学部】国際教育学科 教育経営学科 こども発達学科 【体育学部】体育学科 健康科学科 |