響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

37

千葉商科大学

我が校の特徴
実学を重んじ、ビジネス感覚に優れた人材を育成。
産学連携しながら就活支援をしています。
設置学部
【商経学部】商学科、経済学科、経営学科
【政策情報学部】
【サービス創造学部】
【人間社会学部】
【国際教養学部】(設置構想中)
千葉商科大学

ビジネス感覚を重んじる校風

キャリア支援センターの川瀬さん(右)と大内田さん(左)。
年間でのべ1500社という規模で、学内セミナーを開催している。

千葉商科大学の前身は、1928年に開設した巣鴨高等商業学校。母体が商業学校ということもあって、実学を修めることを一貫した教育理念としています。86年の歴史の中で輩出してきた卒業生は、7万人強に上ります。

帝国データバンクの「企業の社長の出身大学ランキング」(2012年)によると、全国に約780校ある大学のうち、千葉商科大学は1394人で45位。千葉県内の企業に限れば、8位という最新のデータもあります。本学の学生の約半数が千葉県在住ということもあって、県内の企業に就職を決めるケースも多いですね。

一番伝統のある学部は商経学部で、千葉商科大学の学生の2/3を占めます。一方、最も新しい学部は人間社会学部です。これからの日本に必要とされる共生社会に役立つビジネスに貢献できる人材を育成することをめざして、2014年4月に開設されました。福祉、医療、地域活性、子育てといった分野は、ボランティア精神はあってもビジネスマインドが強くない方が多く、そこが課題でもあるんですね。きちんとビジネスにしていくという点では商経学部で長年培ってきたリソースがありますから、千葉商科大学ならではの強みが発揮できるのではないかと思っています。

■■「部下に持つなら千葉商大」と評価される人材を輩出■■

本学の学生の人柄を示す言葉として昔からよく言われるのが、「部下に持つなら千葉商大」。多くの企業から、素直でまじめにコツコツ働く協調性の高いタイプが多いという評価を受けています。一方で先ほど示したデータのとおり、部下としてだけではなく、社長や管理職になるような人材も輩出しているのが、千葉商科大学の特徴です。

1年生から就活を意識できる環境

千葉商科大学では、1年生のときから就活を意識させる機会を設けています。

その一つが、1年生が一堂に会する「ユニバーシティ・アワー」という授業。毎週さまざまな部署が持ちまわりで企画を出し、外部からゲストスピーカーを招いたりしながら、学生たちが高い意識を持って大学生活を送れるように促す目的で行っているものです。
私たちキャリア支援センターが企画を担当する回では、学生たちに自身が思い描いているキャリアを見つめなおすきっかけを与えることで、1年生の段階から就職というものを意識してもらえるようにしています。

本格的な就職支援がはじまるのは、3年生の5月から。主要ナビサイトへの登録を兼ねる形で、1回目の「就勝!実践講座」を開催。今年度は1181名が参加しました。

最初にどれだけ集められるかが今後の出席者数にも響いてきますので、初回の集客には非常に力を入れていますね。正門に看板を出したり、各学部での成績発表の際に公布したり、ゼミの先生から伝えてもらったり、学内放送を利用したり……。さまざまな手段を駆使して、「知らなかった」という学生がいない状況をつくりあげていくんです(笑)。1回目に何人集められるかが、私たちにとっての生命線になりますので。

この「就勝!実践講座」はテーマを変えながら毎月行っていくのですが、限りなく100%の学生に来てもらえるように、同じ内容での開催日を3日間設けるようにしています。学生は、その中でスケジュールの合う1日のみに参加すればよいわけです。こうした取り組みの成果もあって、2回目以降も高い出席率をキープすることができています。

産学連携での就職支援

「業界研究バスツアー」でアライアンス企業を訪問。
普段は学生の目に触れることのないBtoB企業の働く様子を見学させていただくことも。

本学の就職支援の特長となっているのが、「アライアンス企業ネットワーク」です。

これは、産学連携して社会に貢献できる人材を送りだしていこうという趣旨に賛同し、なおかつ千葉商科大学の出身学生を積極的に採用していきたいと思ってくださる企業に「アライアンス企業」になっていただいているものです。スタートしたのは、2008年。現時点で579社(2014年5月30日現在)にご賛同をいただいています。

産学連携というと、一般的には理系の学生が企業と共同で何かを開発していくようなイメージが強いと思いますが、本学の場合は就職や人材育成の面で連携していくという趣旨のもと、学生と企業が交流できるさまざまな学内イベントを開催しています。昨年までの代表例が、「キャリア・カフェ」と「アライアンス企業フォーラム」です。

「キャリア・カフェ」は、夏休みに開催している学内イベントです。本学のOB・OGや企業の人事の方々をお招きして、業界の話や働くとはどういうことなのかといった話を、テーブルを囲んでフランクな雰囲気の中で聞くことができます。

その規模を拡大し、毎年11月に一大イベントとして実施しているのが、「アライアンス企業フォーラム」です。企業・学生・本学の3者が交流するものになります。昨年はアライアンス企業100社が参加してくださいました。代表企業講演のほか、各社のブースで企業と学生が自由に交流できるようにしています。

このほか、昨年はじめて実施したのが、「業界研究バスツアー」。本学のOB・OGがたくさん就職しており、学生が個人ではなかなか行くことのできないようなB to Bのアライアンス企業に訪問しました。訪問先ではOB・OGが対応してくれることも多く、いうなれば企業研究とOB・OG訪問を一度に経験するようなものですね。

そして、今年度から新たに「インターンシップ・キャリアカフェ」というものを実施します。このイベントは本学学生のインターンシップ受入れに積極的な企業(約100社を予定)の採用担当者を本学にお招きして、各企業様のインターンシップの内容や業界・企業の紹介をしていただき、学生のインターンシップ参加を促すとともに就活生の第一歩を踏み出してもらいたいと思います。

ベストマッチングをめざして

これまでご紹介したイベントを全学年対象で開催しているのも、本学の特長ですね。もちろん参加者は3年生が中心ではありますが、1年生のうちから企業との接点をたくさん持つことができるようにしています。

企業と学生の出会いの場をできるだけ増やすため、毎月、何らかのイベントを開催しています。
就活が本格スタートとなる12月には、「適職発見セミナー」と題して学内セミナーを10日連続で開催。一日あたり約30社、計300社の企業を招きました。昨年の学内イベントの参加企業は、のべ約1500社。参加学生は、のべ約15000名にも上ります。

キャリア支援センターが3年前から掲げているスローガンが、「輝く未来にベストマッチング」。

「輝く未来に」という言葉には、学生にとってはもちろん、企業にとっても「輝く未来」となるような出会いの場をつくっていこうという想いが込められています。「ベストマッチング」という言葉も、言うのは簡単ですけれど、実現しようとしたならば学生と企業の双方をきちんと理解してはじめて可能となるものです。

理解しようと思うからこそ、結果的に学生一人ひとりとの接点も多くなりますし、アライアンス企業に対しても年に何度か私たちが直接訪問をさせていただいています。そんな訪問の折、人事の方が卒業生を連れてきてくださって、がんばっている様子を本人から報告してもらえたときはすごくうれしい気持ちになりますね。

卒業生の中には、文化祭に遊びにきたときにわざわざキャリア支援センターにも寄っていってくれる子もいますし、直接は会えなくても近況を綴った手紙を送ってきてくれる子もいます。これもまた、この仕事をしていてうれしく感じる瞬間です。

■■キャリアサポーター制度により、ゼミごとに手厚くフォロー■■

1学年1500名に及ぶ学生を手厚くフォローしていくために設けているのが、「キャリアサポーター制度」です。3~4年生の全ゼミに担当を振り分けて、キャリアカウンセラーと職員がゼミを訪問。ゼミの先生にも協力していただきながら状況を把握するとともに、こちらから発信する情報がきちんと学生に届くようにしています。合わせて、ゼミごとに「就活支援ゼミ長」を募集。お互いに情報交換のできるミーティングを月に1回開いたりしています。

就活こそが、学びの場

私たちがここ数年の課題としているのは、全学生の就活進捗管理体制を整備することです。セミナーの参加状況などを把握しながら、一人ひとりの学生に対してよりきめ細かいフォローをしていきたいと考えています。

昨年、サービス創造学部が開設から4年目を迎えて第一期生となる卒業生を出したのですが、99.3%という就職率を残すことができました。この数字を実現できた背景には、就職顧問と呼ばれる学部専任の就活支援スタッフを配置して、キャリア支援センターとも連携しながら200名の学部生全員の進捗状況を把握していく取り組みがありました。
私たちとしては、この体制を早く全学生へと広げていきたいと考えています。

2016年卒の学生から就活のスケジュールが変わると言われています。就活の時期を後ろ倒しにすることに関して、「就活のせいで勉学の時間が確保できないから」といった話がありますが、就活が勉学の妨げになるのではなく、むしろ「就活こそが勉強になる」というのが私の持論です。

業界研究・企業研究をし、企業に訪問するために志望動機を考え、エントリーシートを書くわけですから、ひょっとすると4年間で一番勉強する機会は就活かもしれません。典型的なアクティブ・ラーニングとも言えますし、就活を通して学ぶことは非常に多いと思います。就活というものを、どのように考えるのか次第なのではないでしょうか。

■■企業の人事担当者へのメッセージ■■

千葉商科大学の学生の魅力は、「部下に持つなら千葉商大」という言葉に集約されています。学内でのイベントに関しては、どの大学よりもオープンにして、企業と学生ができるだけ多くの接点を持てるようにしていますので、人事担当者の皆さんにはぜひそうしたキャラクターを持つ学生たちを見に来ていただきたいと思っています。
一見すると大人しそうに見えても、実は正義感が強く、内面にエネルギーを秘めている学生がたくさんいます。ぜひ表層的な面接ではなく、内面を引っ張り出すような働きかけをしていただけたらうれしく思います。

千葉商科大学

千葉商科大学

所在地 〒272-8512 千葉県市川市国府台1-3-1
URL http://www.cuc.ac.jp
学部 【商経学部】商学科、経済学科、経営学科
【政策情報学部】
【サービス創造学部】
【人間社会学部】
【国際教養学部】(設置構想中)
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