響き合う 人ｘ企業 JOBRASS新卒

本学は、1925年に私学で最初の外国語学校としてスタートしました。2015年には90周年を迎えます。現在4つの学部があり、自然豊かな落ち着いた環境の中で、「宗教性」「国際性」「貢献性」という3つのキーワードに基づいた教育を行っています。宗教的環境のもとで豊かな教養と他者への献身を体得し、世界で活躍できる専門的学識を身につけた人材の育成を目指しています。天理教を母体としていますが一般の学生が半数以上を占め、さまざまな学生が学んでいます。
1学年770名と学生はそれほど多くありませんので、教職員との距離が近いのが特徴です。全体的に誠実で真面目な学生が多いですね。ただ、体育学部がありますので、企業様が求めるような元気で礼儀正しいアスリート系の学生も多く学んでいます。
長年、県内トップクラスの教員輩出率を誇っており、教員を志望する学生が多いですね。体育学部では、入学時点でほとんどの学生が教員を第１志望としています。卒業時には、講師を含めると体育学部で5割近く、全学生の2割程度が教員の道へ進みます。

キャリア支援課の岩崎さん（左）と課長の森口さん。

これまで主に進路部という部署で就職支援を行っていましたが、この4月から学生部の中にキャリア支援課を新設しました。これは、就職を含めたキャリア支援を学生生活の一部ととらえ、トータルな支援をしやすくするためです。
まず、入学式当日に行われる大学全体のオリエンテーションで、キャリア支援課とサポートについて知ってもらいます。そこで、これからの大学生活で将来何をしたいかを見つけてほしいと伝えて、ガイダンスへの参加を促します。昨年まで1・2年生は合同でキャリアガイダンスを行っていましたが、今年からは分けて開催しています。本学の場合、宗教関係に進む者もいますし、教員を目指す学生も多数いますので、そういった点を踏まえて、1年生には、まず「キャリア＝就職」だけではなく長い人生の中でキャリアをとらえ、学生生活をいかに充実させるかを中心に考えてもらいます。本学のOBを招いて授業を行ってもらうキャリアデザインなど、正課科目としてもキャリア教育を行っています。
1年間の学生生活を終えた2年生では、就活に向けてどのように残りの学生生活を送ればいいのかを中心に、年3回のガイダンスで徐々に意識を高めていきます。少しでも多くの学生に参加してもらうために、掲示や学内ウェブでアナウンスするほか、クラス担任制を敷いておりますので、教員から学生へ参加を促してもらっています。
また今年から、学生部の入口のオープンスペースでエントリーシートの書き方や面接の受け方を指導する「プチ就活塾」を行っています。大人数のガイダンスではなかなか聞きにくいことも少人数なら聞きやすいようです。個別や友人同士で有資格カウンセラーに気軽に相談できる支援ルームも、予約が埋まってしまうほど好評ですね。
3年生の段階で状況がつかめない学生については、スタッフが手分けして全員に電話をかけ、状況確認をしています。これも少人数だからできるサポートかと思います。
年間を通じてその時期に合ったガイダンスを開催するなど、他大学と比べて特別な支援をしているわけではありません。ただ、3年生の2月に120社程が参加する合同企業説明会に、教育委員会や市役所に加え、近畿2府4県すべての警察に来ていただくのは、本学だけではないでしょうか。特に警察の方には、随時、学年問わず説明会を行っていただいています。

2005年に完成した総合体育館は、奈良県景観調和デザインで知事賞を受賞。ここで心技体を磨いた多数の競技者や指導者が世界で活躍している。

近年、教員の採用試験が非常に難しくなっている中で、「ダメだったので、どこか就職できる企業はないか」という相談が多くなっています。その場合、どうしても活動の開始が遅くなってしまうため、どんなサポートがベストなのか、私たちも頭を悩ませるところではあります。企業就職を目指す学生には、それに合った支援をしていきますが、迷っている学生には、まず、「なぜ」「どれほど」教員になりたいのか、その思いを聞きます。現役で合格が叶わなくても、講師としての道を選ぶ学生や、講師登録をして翌年の採用試験に再チャレンジする学生は多くいます。講師の経験が採用試験に生かされることもありますので、思いが強ければ、その道を信じて進めるようにサポートします。
また、体育会系のクラブに所属する学生は2年生からクラブ内でも主力になってきますので、放課後に行うガイダンスへの参加が難しくなってきます。ですので、3日間の日程のうち1日は体育学部で行うなど、終わってからすぐクラブへ行けるように配慮をしています。3年生になれば、体育会系の学生に向けたセミナーも開催します。どんな準備をすればいいのか、スケジュールの調整の仕方などサポートしています。スタートは遅れてしまうかもしれませんが、クラブ活動は学生生活の充実につながるだけでなく、そこで身についた力や経験は、長い目で見ればとても有益です。クラブ活動を一所懸命していること自体が大きなアピールにつながるので、自信を持って頑張ってほしいですね。
学生は、ちょっとした言葉がきっかけになって変わります。何がきっかけになるのかは個人によって違いますが、キャリア支援課に来て話すことで、動くきっかけができたり、新しい気づきが1つでもあればいいなと思います。私たちに大したことはできませんが、ちょっと背中を押したり、話を聞くことはできます。何か悩みがある時や、特に用事がなくても（笑）、本当に気軽に立ち寄ってほしいですね。

本学の学生は、真面目で芯が強く、企業様の求める体育会系の学生も多くいます。企業様には求人票だけでなく、さまざまな情報やメッセージをいただきたいですね。学生は最初、やはり大手志向がありますが、企業名だけでは伝わりにくい部分の情報をいただければ、ミスマッチを防ぎ、それぞれの学生にマッチした求人を紹介できると思います。（課長　森口さん）
就活の場面では、真面目で優しいという学生たちの良い点は、反面押しの弱さになることもあるのかな、と思います。でも、企業に入ってから戦力になってくれる学生たちだと思いますので、企業様も1人の学生に時間をかけられないかもしれませんが、良いところをしっかり、じっくり見ていただけると助かります。（岩崎さん）