響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

35

甲南女子大学

我が校の特徴
女子大ならではのきめ細やかなサポートで
社会で長く活躍できる女性を育成。
設置学部
【文学部】日本語日本文化学科、英語文化学科、多文化コミュニケーション学科、メディア表現学科
【人間科学部】心理学科、総合子ども学科、文化社会学科、生活環境学科
【看護リハビリテーション学部】看護学科、理学療法学科
甲南女子大学

大学の紹介・学生の特色

大正9年に創立された甲南女子学園は90年以上の歴史があり、甲南女子大学は今年、50周年を迎えようとしています。「清く 正しく 優しく 強く」という本学の校訓を元に、品格と国際性を備え社会に貢献する女性を育てていきたいというのが、本学の教育理念です。平成20年にこれまで受け継がれてきた「建学の理念」を現代の表現に置き換え、学生が目指すべき姿を分かりやすい言葉で示し発展させてきました。今は女性も長く活躍することが求められる社会ですので、そういった人材の育成が本学の役割だと思っています。
3学部10学科あり、どの学科でも実践力を磨く教育を取り入れています。たとえば、日本語日本文化学科にはホスピタリティのコースがあり、近年注目されている“おもてなし”の精神と行動を身につける教育に早くから取り組んできました。日本の文化をしっかりと理解する一方で、英語文化学科の英語アドバンストコースは世界に通用する高い水準の英語教育に取り組み、グローバルに活躍できる女性を育成しています。
本学学生の特徴は、明るく元気で、周りへの気配りができるところです。反面、人前に出ると気後れするのか、就職活動では積極的に前へ出ることが少し苦手なようです。自分を主張するより人の話を聞かなければと思うのでしょうね。しかし企業様からは、「社内の雰囲気を明るくしてくれる」「よく気がつくので助かる」と、社会で活躍している卒業生を評価していただいています。以前は阪神間の学生がほとんどでしたが、今は広く全国から学生が集まっています。学生たちは広い視野を持って友人をつくり、様々な文化や価値観を学んでいるようです。

キャリア支援の取り組み

就職課課長の岡本さん。自身も社会で働き続ける卒業生の1人として、学生一人ひとりの話に耳を傾け、等身大のアドバイスを行っている。

大学が行うキャリア支援として、キャリアカウンセラーの方々が授業を行う「キャリアデザイン」という科目を1年生から3年生まで体系立てて用意しています。看護リハビリテーション学部以外の、ほとんどの学生が履修します。また、1、2年生に向けては、大学に親しみを持ってもらうために始めた「大学探検」というポイント制のプログラムを提供しています。90分の講義を1回受けると2ポイントがもらえ、ポイントを貯めると単位として認められる、楽しみながら参加できるプログラムです。学長と直接話をしたり、ボランティア活動をしたり、図書館を見学したりと、さまざまなメニューがあり、その一つに、就職課が提供する「就職活動入門編」があります。就職課の職員が就職活動への心構えや就職の情報を説明したり、4年生の体験談を聞く「内定者体験談セミナー」への参加を呼び掛けています。1年生の時から就職について気軽に話をして接点を持つことで、就職活動を始める3年生のときに就職課を利用してもらう狙いがあります。
また、教員から依頼を受けて、1年生から学科ごとの就職ガイダンスを行うこともあります。先生方もご自分の学科の学生に就職してほしいと考えておられますが、同時に学生へ授業の大切さを伝えたいという思いがあります。社会へ出る前に大学生として学びの重要性を分かってもらうための取り組みです。
また、就職課の特色的な取り組みの一つに、4年前からスタートした「ビジネスウーマン塾」があります。「仕事の喜びと女性としての幸せを手に入れるために」をコンセプトに、5月から毎週土曜・全10回、外部の講師を招いてさまざまな講座を実施しています。学生は就職活動が不安ですので、その前にいろいろな考え方を学び、自分自身の働く目的やこれからの人生設計を考えたり、社会人としてのマナーも身につけていきます。就活を前向きに捉え、もっと自分を磨きたいと考えている学生約120名がコアの学生となってスタートダッシュをかけ、他の学生を引っ張り、満足のゆく結果を残してほしいと思っています。企業にとって女性は大きな戦力です。仕事、結婚、出産、子育て、女性は多くの選択肢がありますが、辞めるという安易な選択をせずに長く働いてほしいのです。育児休暇もとれますし、企業様に育てていただいているのですから、可能な限り長く働き続けるという選択をしてほしいですね。

学生にアドバイスしていること

就職課に隣接する就職・進路情報ルーム。パソコンを自由に利用して、就職や進路に関する情報を閲覧できるほか、どんな職業に向いているのか職業適性診断テストをすることもできる。

就職課をもっと気軽に利用してほしいと考えていますが、就職課は怖い場所だと思っている学生が多いことが残念でなりません。そんな彼女たちが勇気を出してやっと足が向いて就職課に来てくれたときには、こちらから声をかけ、まずは話を聞きます。アドバイスをするのではなく、話を聞くこと。すべての学生を受け入れてほしいとスタッフには伝えています。それから少しずつ行動に移してもらえるようにサポートしています。
「何をしたらいいのかわからない」「行きたい企業やしたいことがみつからない」という相談が多いですね。最初から「この企業に行きたい」という学生もいますが、準備ができていなかったり、非常に難しい大手を目指していたり、なかなか難しい。もちろん目指す企業があれば、まずはそのための企業研究や勉強をしっかりしてくださいと言いますが、働きたい企業を目指してダメになったとき、選択肢は1つじゃないということが少しでも早く分かっていたら、次に志望する企業を目指すことができます。ですので、できるだけ視野を広く持ってもらいたいですね。「進路が絞り切れていない」という学生もいますが、絞らなくていいことを伝えています。
数年前と学生の悩みや傾向は変わっていませんが、求人の内容が変わってきています。以前は一般職が多かったのですが、今は一般職の求人は減っており、業界を問わず総合職をこなせる学生が増えています。そういう意味でも、広い視野が持てるアドバイスを大切にしています。
また、平成17年から3年生を対象にゼミのガイダンスも行っています。ゼミのガイダンス後に就職課へ来てくれるようになった学生も多いので、存在を知ってもらう大事な支援の1つです。普段のゼミで見せる表情と、ガイダンスで見せる表情が違う学生が多いようです。すべての学生に可能性があり、1つの言葉やきっかけで何かに気づいたり励まされることで、一歩を踏みだし元気に活動をスタートさせる学生が多いことに驚かされます。

企業へのメッセージ

企業様も多くの学生たちから将来を担う人材を探すことは非常に難しいと思いますが、緊張している学生の話に耳を傾けて、良い部分を引き出していただきたいですね。入社後も、大事に育てていただければと思います。あとは、就職活動の時期です。大手企業と中小企業の選考の時期が重なる可能性があり、学生にとっても痛手だと思います。採用活動の時期の問題は企業様の方からも声をあげていただき、日本全体の問題として考えていただけたらいいですね。

甲南女子大学

甲南女子大学

所在地 〒658-0001 兵庫県神戸市東灘区森北町6-2-23
URL https://www.konan-wu.ac.jp
学部 【文学部】日本語日本文化学科、英語文化学科、多文化コミュニケーション学科、メディア表現学科
【人間科学部】心理学科、総合子ども学科、文化社会学科、生活環境学科
【看護リハビリテーション学部】看護学科、理学療法学科
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