響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

38

公立大学法人 大阪府立大学

我が校の特徴
既存の領域を超えて学ぶ「学域制」で
問題解決能力を備えた人材を輩出。
設置学部
[大学]
※2012年4月入学以降 以下4学域
【現代システム科学域】
知識情報システム学類
環境システム学類(環境共生科学課程、社会共生科学課程、人間環境科学課程)
マネジメント学類
【工学域】
電気電子系学類(情報工学課程、電気電子システム工学課程、数理システム課程、電子物理工学課程)
物質化学系学類(応用化学課程、化学工学課程、マテリアル工学課程)
機械系学類(航空宇宙工学課程、海洋システム工学課程、機械工学課程)
【生命環境科学域】
獣医学類
応用生命科学類(生命機能化学課程、植物バイオサイエンス課程)
緑地環境科学類
自然科学類(物理科学課程、分子科学課程、生物科学課程)
【地域保健学域】
看護学類
総合リハビリテーション学類(理学療法学専攻、作業療法学専攻、栄養療法学専攻)
教育福祉学類

[大学院]
【工学研究科】機械系専攻、航空宇宙海洋系専攻、電子・数物系専攻、電気・情報系専攻、物質・化学系専攻、量子放射線系専攻
【生命環境科学研究科】応用生命科学専攻、緑地環境科学専攻、獣医学専攻
【理学系研究科】情報数理科学専攻、物理科学専攻、分子科学専攻、生物科学専攻
【経済学研究科】経済学専攻、経営学専攻、観光・地域創造専攻
【人間社会学研究科】言語文化学専攻、人間科学専攻、社会福祉学専攻
【看護学研究科】
【総合リハビリテーション学研究科】臨床支援系領域、生活機能・社会参加支援系領域、栄養支援系領域
公立大学法人 大阪府立大学

大学の紹介・学生の特色

昨年、創基130年を迎えた大阪府立大学は、大阪府を設立母体とし、地域社会や産業界、行政との産官学連携を強みに、有為な人材を養成してきました。2005年4月には、大阪府立大学、大阪女子大学、大阪府立看護大学が再編・統合されると同時に法人化し、公立大学法人大阪府立大学となりました。
公立大学法人の草分けとして大胆な改革にも取り組んでおり、その1つとして2012年4月から学部を廃止し、4つの学域・13の学類で学ぶ新たな教育システムをスタートさせました。学域制の導入は、グローバル化、情報化が急激に進む社会において、これまでの「文系/理系」という分け方に限界が出てきた背景があります。高校の時点で文理が決まり、そのまま高等教育に進み、世の中へ出て行っていいのか、と。海外の大学を見ても、文理が分かれていることは少なく、入学してから進むべき道を選んでいます。原因が複雑に絡み合った社会の諸問題を解決するためには、専門知識だけでなく、国際、社会、人間など幅広い分野についての理解が欠かせません。学域制は理解しづらい部分もあると思いますが、領域を超えた学びで幅広い視野を育むことができ、そこからイノベーションが生まれます。
また、学域制では一方的な講義形式だけでなく、グループワークや課題解決型の授業を多く取り入れています。文系があり理系があり、文理融合型の授業があります。その中で課題に取り組んでいる学生たちは多様な領域で学び、あらゆる分野で活躍できる可能性を秘めています。
学生の特徴としては、真面目で優秀ですが、ややおとなしいところでしょうか。昨今の傾向かもしれませんが、いいものを持っているのに伝えきれない学生が多いのかもしれません。

キャリア支援の取り組み

(写真左から)キャリアサポート室室長の桜井さん、キャリアカウンセラーの鳥海さん。

本学のキャリア支援は、3層構造になっています。1層目は、誰でもいつでもアクセスできる「情報」です。幅広く最新の情報をそろえています。その上の2層目に、各種ガイダンスや合同説明会など学生を集めて行う「集合行事」があります。なるべく授業に重ならないように、年間約160日におよぶキャリア支援行事を開催しています。最上層が、個別のキャリア「相談」です。他大学でも同じようなことをされていると思いますが、あえて違いを言うなら、これらすべての支援を常駐のキャリアサポート室職員5名で行っているということです。常駐職員ですから大学の組織や学びの分野に明るく、学生一人一人の状況を理解できます。そのうえでキャリアカウンセラー資格や豊富な社会人経験を活かしてカウンセリングにあたりますので、ぜひうまく活用してほしいですね。
学域制に変更後の一期生となる3年生が2016年に就職しますが、ちょうど就活の解禁時期が後ろ倒しになる転機です。前例がないことですので、我々も学生もどうアピールしていくか、期待と同時に、正直、不安もあります。社会が求めているはずの、文理でくくれない幅広い視野を持った人材ですが、産業界等から「文系?理系?」と聞かれることもあるでしょう。
私たちも新学域制の情報発信をしていきますが、学生にも学んだことをしっかりとアピールしてもらえればと思います。また逆に産業界等の視点からすると、認知度が低いが故に採用競争が激しくなく、優秀な学生とつながる可能性が高くなります。こういう環境でもまれた学生は、必ず何かを生み出すことができます。昨今の「学業重視」も自分たちの追い風ととらえようと言いたいですね。

学生にアドバイスしていること

3年次生、大学院1年次生を対象に行われた就活スタートアップガイダンスの様子。頻繁なセミナー開催や授業まわりで、キャリアサポート室とスタッフの存在を知ってもらうようにしている。

自分に自信がないという学生には、目標に達することができるという自己効力感の形成から関わっていきます。一人ひとりとしっかり向き合って、どう自信回復していけるか。真面目さは大切な資源と思いますが、「本当に当社でいいんですか」と聞かれると、考え込んでしまう学生もいます。そんなに考え込んだら誰でも迷うと思うんですが、要領よくなれないんでしょうね。でも、その真面目な部分は絶対に仕事に生きてくると思います。
4年生の5月に初めてキャリアサポート室に来てくれる学生がいますが、むしろ、第2波の就活に向けていいタイミングだねと伝えたいですね。4年生の春まで足が向かない学生は、来たら「今まで何をしてたんだ」と怒られると思っているようです。真面目でおとなしいがゆえに、出遅れているのは自分が悪いんだと思っている。ですが、そんなことはもちろん絶対に言わないですし、カベを感じずに来てほしいですね。相談する内容が決まっていなくて、漠然と悩んでいるだけでも大丈夫です。
私たちはまず、学生の気持ちになって一緒に考えます。何もない、と言う学生も話を聞いていくと必ず何かあります。今、何がポイントなのか、しっかり聞いてから、答えではなくこうしたらいいのではというやり方をいくつか示して、どれがその学生に合っているかなというような働きかけをしています。企業で人事担当をしていたカウンセラーもいるため、採用担当者はこんなこと考えているよと伝えることもできます。学生は分からないということが不安なので、判断材料としての情報を伝えることを大切にしています。
私たちもみんな通った道ですし、社会人経験をはじめいろんな経験がありますが、「昔話」だけはしないようにしています。やはり、以前はどうだった、ではなく、学生がこれから先10年20年40年と働いていく先としてどうなんだと、そういった観点で、本当に学生のためになる情報を届けたいと、日々情報収集しています。

企業へのメッセージ

まず、大学が自信を持って送り出す学域制で育ってきた学生に期待してほしいですね。
また、「元気で明るい学生」と異口同音に言われると、見た目がそうでない学生の良いところも見て、と言いたくなります。「コミュニケーション能力がある学生」ともよく言われますが、自分のことを伝える力ばかりでなく、人の話を聞く力や、紙に書かれたことを理解する力もコミュニケーション能力だと思いますので、いろんなタイプの学生を採用してほしいですね。もちろん、大学としてはプレゼンテーションやディスカッションの部分も強化していますが、口下手な学生であったとしても中身を見ていただければと思います。ぜひ、よろしくお願いします。

公立大学法人 大阪府立大学

公立大学法人 大阪府立大学

所在地 〒599-8531 堺市中区学園町1番1号
URL http://www.osakafu-u.ac.jp
学部 ※2011年4月入学まで 以下7学部
【工学部】機械工学科、航空宇宙工学科、海洋システム工学科、数理工学科、電子物理工学科、電気情報システム工学科、知能情報工学科、応用化学科、化学工学科、マテリアル工学科
【生命環境科学部】生命機能化学科、生物情報科学科、植物バイオサイエンス学科、緑地環境科学科、獣医学科
【理学部】情報数理科学科、物理科学科、分子科学科、生物科学科
【経済学部】経済学科、経営学科
【人間社会学部】言語文化学科、人間科学科、社会福祉学科
【看護学部】看護学科
【総合リハビリテーション学部】理学療法学科、作業療法学科、栄養療法学科
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