響き合う 人x企業 JOBRASS新卒

学生の就職活動を応援 大学キャリアセンターインタビュー

vol.

48

大阪経済大学

我が校の特徴
社会を生き抜く基礎力を形成し、
自ら職業選択する意志と持続的な就業力を育む。
設置学部
【経済学部】経済学科、地域政策学科
【経営学部】第1部経営学科、第1部ビジネス法学科、第2部経営学科
【情報社会学部】情報社会学科
【人間科学部】人間科学科
大阪経済大学

大学の紹介・学生の特色

本学の歴史は、1932年に浪華高等商業学校が開設されたことに始まります。1935年には当時京都帝国大学の教授だった黒正巌氏らが私財を投じて再建し、戦後に経済の専門学校となってから、1949年に現在の名称である大阪経済大学となりました。本学は経済・経営系の私立大学ですが、初代学長に迎えた黒正氏が現在の岡山大学の前身であるのナンバースクール(旧制高等学校 第六高等学校)の校長も務めた人物であったため、教養や語学といった基礎的な学問を学んだうえに専門的な知識を学んでいくという教育の流れを汲んでいるのが特長かと思います。戦時中は、男子学生が少ない中で大阪女子経済専門学校として運営されていましたが、その当時には本学より日本第一号の女性公認会計士が誕生したと言われています。
そういった成り立ちもあり、実直で非常に粘り強い精神を持った学生、主体的に自分のやるべきことをやって社会で活躍したいという学生が多いですね。企業からも非常に真面目で粘り強い学生が多いと評価いただいていますし、企業の社長や役員として活躍するOB・OGが多く、帝国データーバンクの調べでは、全国約780大学中、社長輩出数が39位と上位にあります。社風のように大学にも学風があると思いますが、初代学長 黒正巌の言葉にある「道理は天地を貫く」という精神が受け継がれ、真面目で芯のある人物が多いと言われています。それが、大学の建学の精神や教育理念のように、学生が意識せずとも受け継がれている伝統だと思います。
少し話はそれますが、本学の特徴的な場所が1つあります。それは、トイレがきれいなところです。トイレは会社でも公共の施設でも、その建物に集合している人の性格、利用者の顔が見えます。いい会社は、働く人のマナーも良く、当然トイレもキレイです。本学も我々がきれいな環境にも努め啓蒙活動をしていますが、今ではキャンパスにはゴミも少なく、とてもキレイに保たれマナーの良い学生が増えてきています。

キャリア支援の取り組み

2013年に学舎をリニューアル。広々とした快適な館内は、常に学生たちでにぎわう。

本学では段階的にキャリア教育を学ぶ事に注力しており、新入生ガイダンスの中でキャリア支援の取り組みを紹介しています。大学時代をどう過ごすか、社会とはどういうものか、何のために学ぶのか、といった学生生活を含めた様々な角度から学んでいきます。1998年度よりインターンシップをスタートして以降、キャリア教育の充実を進めて来ましたが、2011年に企業で人材教育をしている経営コンサルタントの方を専任教員として招き、本学の学生の実態に即したキャリア開発に着手しました。キャリア教育は、職業意識や業界研究だけでなく「人間が生きていくうえで必要なことを一緒に考えませんか」ということだと思っています。社会で活躍するための基礎的かつ汎用的能力のベースになる部分がキャリア教育です。従来は、1年生で履修するキャリアデザインⅠと、2年生に向けたキャリアデザインⅡの2つしかキャリア科目がありませんでした。そこへ今年から、コミュニケーション力と論理的思考力を身につけるスキル系の授業2つを加え、段階的に学べるようにしました。キャリア科目の特徴は講義を受ける座学ではなく双方向の授業です。学生たちが社会に出て異業種・異文化の人や考え方が違う人と協働するとき、人と接する事や上手く伝える事が苦手だと、豊富な知識があっても社会や組織で活躍する事は困難です。基礎的なことは訓練(慣れ)するとできるようになり、自信につながります。そうすれば、普段の授業でも積極的に挙手して発言したり自ら率先して人と接する事ができたり、様々なことに主体的に関われるようになります。
本学のキャリア教育の取り組みは、まだまだ発展の段階ですが、受講生は当初の4倍になり、出席率も授業評価も平均より高く、確実にキャリア科目のファンは増えていると感じますし、キャリア科目を受けてくれた学生は退学や留年率も低いというデータもあります。なぜ自分が大学に来たのかという目的を持っていない学生ほど、影響を受けるようです。講義運営は教員・職員による「キャリアチーム」がミーティングを重ね、それに加え外部スタッフや学生を交えてつくり上げ、セメスター毎にメンバーで振り返りを行い改善していきます。授業を受けた学生が手伝いたいと言って参加してくれたり、就活を終えた学生に先輩目線で入ってもらったりと、双方向どころか多方向の授業を展開しています。

学生にアドバイスしていること

進路支援部長の黒正さん。「大学卒業=就職でなくてもいいんですが、何でもいいので目標を持ってほしい。目標を持って取り組めるような環境とアドバイスできる体制をつくりたいですし、低学年からキャリア教育を通じて主体的に行動できる学生を育成したいですね。その先に学生自身が選ぶ進路は多彩でいいと思っています」

学生への進路相談の際に心がけていることは、傾聴です。何を相談していいのか分からないという悩みもけっこう多いので、相手が気づいていない潜在的な悩みを1つずつひも解いてあげることが必要です。緊張して来ている学生に対して、「今まで何やってたんや!」と、初対面で言うとその先の話の進展はないです。大切なのは悩みを引き出してあげる。あと、意気投合するとぶっちゃけて何でも話せますよね。学生だからというわけではなく、人間誰しも共感してもらえたらうれしいですし、そうしているうちに本当に親身になってくるものです。相手の立場になって話を聞き、アドバイスをするようにしています。我々が行うのは、指導じゃなくてサポートですね。
学生に求めるのは、自らが職業選択(就職力)できて、持続的な就業力(課題発見問題解決力)が身につくこと。働く覚悟と意欲を持ち、自らが職業を選択する事で「自分はここで働くんだ」という覚悟があれば、会社に入ってからの持続的な就業意欲につながります。社会生活を営む上で、他者の話に対する理解力、自分の考えを分かりやすく話をすることなど、協調的で効果的な行動をとることが大切です。加えて論理的な思考が必要ですし、本学では段階的に学ぶカリキュラム整備を進めており、そして能動的に学ぶ事が重要だと考えています。ベースができれば難しい授業も理解できますし、自分の立ち位置も分かる。なぜ学ぶのかも分かってくる。それを、初年度教育でやっていきたいですね。自分自身の経験と課題も参考に、いまキャリアの仕事をして振り返り、こんな取り組みが大学にあったらとか、それにチャレンジしていたら、という思いが強いのです。そんな思いや経験が少しは役に立つのではと思って取り組んでいます。

企業へのメッセージ

これからの大学に必要な事は、教職員のみならず、多彩な職業人の方々と共に学生を育てていくことが必要だと思っており、産学官の連携により、教育環境や就職環境など社会構造そのものを底上げし、それがグローバル化につながっていくと考えています。また実社会の影響力が更には学生の就労意欲につながり、能動的に学ぶ姿勢を身につける事ができると考えています。特にインターンシップの受け入れは、学生を飛躍的に成長でき、これまで学んできた事が社会でどの程度通用し、何が足りないのかなど、課題を捉える事が出来きます。今は3年生がメインの就業体験型インターンシップが中心ですが、これからは低学年からの学外授業の重要性が高まり、実務を経験することで課題を捉えて次の学期に何をどう学ぶかにつながると考えています。そういったことへの企業の理解を深め、大学からも情報発信をしたいと思っています。私たち大学教職員は、学生の成長を常に見て仕事をさせてもらっていて、確実に成長していく姿を感じています。それが大学で働く者としての醍醐味です。短期間でもそれを企業の方に感じてもらえたら、一緒に育てていく喜びを感じ、そして学生と関わる事で業務への良い影響にもなるかと思います。産・学・官・学生「四方よし」。これから社会で活躍する人材の育成に一緒に取り組みましょう!

大阪経済大学

大阪経済大学

所在地 〒533-8533 大阪市東淀川区大隅2-2-8
URL http://www.osaka-ue.ac.jp
学部 【経済学部】経済学科、地域政策学科
【経営学部】第1部経営学科、第1部ビジネス法学科、第2部経営学科
【情報社会学部】情報社会学科
【人間科学部】人間科学科
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