スタッフインタビュー詳細

『遣り甲斐』と『楽しさ』に満ちていた!未経験の僕が感じた介護の世界

Y.R
介護士
畑違いの場所から、未知の介護の世界へ。入ってみて思ったことは。

僕は、老健てんとう虫に入職して1年3ヵ月ほどです。てんとう虫に来る前は、土木施工管理者と言う仕事をしていました。世間ではいわゆる現場監督と言われているやつです。高校生の頃、夏休みに作業員として働いたりしていて、そのままその道に就職することになりました。元々おじいちゃんおばあちゃんは好きだったんですけど、ある時、現場で一緒に働いていた70代の方から言われたんです。『君は、お年寄りに可愛がられるやろうから、介護の道とかに進んでもいいんじゃない?』って。その話をしたら、両親も『いいんじゃない?』って言ってくれて。それで興味を持ち始めたのがきっかけです。
 全然違う分野の仕事だし、まず持っていたイメージとしては、排泄関係の事や臭いの事とか。けっこう悲惨な感じなのかな、と。YouTubeで介護のやつとかを調べて見ていると、[トイレ介助で初めは嫌になったりとかするよ]ってあって。そこだけ言われたら『きついんだろうなぁ…』と漠然と思っていました。それでも僕自身、やってみないと分からない!って考えるタイプなんで、とりあえずやってみよう!と入職を希望しました。
 入ってみて最初に感じた事は、『想像していたよりも普通だな』と。排泄とか、そこだけみていたけれど、入ってみたら全然イメージしていたものと違って、楽しいことがいっぱいありました。

指標にしているのは入職時の指導係の先輩。気さくなスタッフに囲まれて、毎日仕事が楽しい!

今は、なにより本当に仕事が楽しいです。業務内容の事ももちろんあるんですけど、まずは職員、メンバーが楽しいんです。休憩中はプライベートの話もします。僕、身体を動かすのが好きでジムに通ってるんですけど、同じジムに通ってる看護師の方がいて。『今度一緒に行こうよ』って誘ってもらったり。みんな気さくで、職員の関係性がすごく良いなって感じます。
 仕事でも学校でも同じだと思うんですけど、新しい環境に入るのって、やっぱり多少なりとも緊張するじゃないですか?馴染めるかな…とか。けど、そんなちょっとした緊張は、入職当初から研修や指導を担当してくれた、僕の担当フロアの介護主任の先輩が吹き飛ばしてくれました。些細な事でも僕を会話に入れながら、周りのスタッフと馴染ませてくれて。右も左も分からない状態で入職した僕にとって、介護士としての利用者さんへの接し方を真似したのもその先輩です。絶対、何があっても敬語で、誰にでも。見ていて一番、柔らかい雰囲気をまとっていて。みんなが、分からない事があったら『〇〇さんに聞こう!』って。すごく聞きやすい、優しいオーラが出ているんです。
 他にも尊敬している先輩はたくさん居るんですけど。例えば、いつも、居室のベッド、シーツ、おむつパッドの補充とかを完璧にしてくれる先輩とか。それって、誰がするって決まっている仕事じゃないんです。気付いた人がするっていうか。そういう小さいけれど、誰かがやっていてくれると助かる仕事を、いつも完璧に、清潔にしてくれる先輩、本当に尊敬します。自分も真似しよう!吸収していこう!って思っています。実際、片付けは苦手なんですけどね(笑)頑張ります!

はじめて見た介護拒否…悩んだ時の先輩の一言は“普通に、自然に” 悩みは、よりいっそう遣り甲斐を感じるきっかけに。

『仕事が楽しい』って話たんですけど、最初の頃は、本当に何も分からない状態で、悩んだこともありました。一番思い出すのは…入職して2ヶ月ぐらいの時。いわゆる“介護拒否”って言うのを初めて目の当たりにして。誰が声を掛けても、お風呂に入るのを拒否する方がおられたんです。元気に歩いているんですけど、お風呂の方に手引きしてお連れしようとしたら、バッと手を離してしまわれて。初めての事だし、どうしたら良いのか分からなくて…。それで、さっき話した介護主任の先輩に、『拒否されるんですけど、どうやっていつも声をかけていますか?』って聞きに行きました。そうしたら先輩は、『まずは普通の会話をしてみたら?僕は、普通に自然に、自分のおじいちゃんとしゃべるように、普通の日常会話からしているよ』って教えてくれたんです。それで、他の先輩たちを見てみると、やっぱり普通の会話からしているのが分かった。そして自分が、業務的な声掛けばかりしていることに気付きました。そこでやっと思ったんです。初対面で来ていきなり、『お風呂行きましょう』とか『トイレ行きましょう』とか言われたら、びっくりするし、嫌だろうなって。よし!日常会話から始めてみよう!って思って、そのお風呂拒否の方に、被っておられた野球帽の話をしてみたんです。『〇〇球団、お好きなんですか?』って。そうしたら、『おお!好きやねん!』って。それをきっかけにして色々と話すようになって、2週間くらいですかね、誰が声を掛けてもお風呂を頑なに拒んでいたのに、僕が話に行ったら入ってくれたんです!『お前やったら、しゃあないな』って!スタッフ全員びっくりしてくれて。あの時、むちゃくちゃ遣り甲斐を感じました。一度だけじゃなくて、二回目も、その後も。なんか、僕にしかできないこともあるんだなって思えて、すごく嬉しかった。
 その後からは、まずは入所される予定の利用者さんの事前情報をよく見るようになりました。以前はどんなお仕事をしていたのか、どんな趣味があるのか、何が好きなのか。やっぱり、自分の好きな事を聞かれたら、皆さんよくしゃべってくれるんで。そうして関係性を築いてから、お食事やトイレ、お風呂なんて、個人に立ち入ったことも伝えやすくなりました。

この世界は、未経験でも気持ちがあれば大丈夫!迷っている人にはぜひチャレンジしてほしいです!

入職してから、悩みもあったし分からない事だらけでしたが、『迷ったり分からない事はその都度、聞く』という風にしていたら、すぐに慣れていくことが出来ました。前の職場では、良くも悪くも『現場から見て学べ』って感じで、教えてもらえない事とかもあったので。分からない状態で働くことが、自分にとってもしんどい状態だという事はよく知っていました。だから、分かるまできちんと聞こうと思って働いていますし、逆に後から入ってきた人には、なんでも聞きやすい人でありたいって思っています。先輩のように。
 僕のモットーは、仕事もプライベートも“全力!”です。この職場に入職して、どちらも全力で充実させることが出来ています。仕事で言うと、ちょっと偉そうな言い方になっちゃうかもしれませんが…今日僕がこれだけ動いたから、これだけ頑張ったから、みんなが助かった、とか。例えば僕が早出なら、小さなことなんですけど、口腔ケアのコップに水を入れておいたら日勤で来た人が助かるだろうな、とか。そういう、思いやりの精神で働けたら、みんな良いのかなって思ってやっています。それで『ありがとう』って言われるのってやっぱり嬉しいことなんで。王道かもしれないけど、その『ありがとう』が仕事の大きなモチベーションになっています。プライベートの方も全力ですよ。『ああ、あれもやりたかったな…』って後悔することのないように、全力で遊びます(笑)

 最後になりますが、就職をお考えの方へ。僕自身、介護ってもっと優しくって保育士さんとか、そういう人がなるべきものなのかなって思っていたんです。土木現場からとか、僕ってすごく浮くんじゃないかなって。でも、そんな事はありませんでした。すごく、色んな経歴の人がいる世界です。夜勤も未知の世界だったけど、僕はむしろ好きです。職員は少なくなるけど、慣れれば自分の動き方のパターンも出来るし、自分で考えて仕事を進めたりもできるし。あとは、夜勤明けの爽快感!一日の始まりの、ちょっとお得な感じもあるんです。悩んだら、一歩踏み出してみてもいいかなって。ぜひ、一緒に働けるのを楽しみにしています!

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