脳卒中って、どんな病気?
脳卒中で発症する後遺症
脳卒中に対する再生医療とはどのようなものなのか?
リペアセルクリニックの再生医療
脳卒中と再生医療
脳卒中って、どんな病気?
脳卒中とは、脳の血管に起こる疾患で、“がん”“心臓病”に次ぎ日本人の死亡原因の第3位となっており、脳内の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳内の血管が破れて出血する「脳出血」や「くも膜下出血」に分けられます。
・脳梗塞:脳の血管が詰まったり、狭くなったりして血流が悪くなる
①心原性脳塞栓症:心臓でできた血栓が脳の血管まで流れてきて詰まるもの
②アテローム血栓性梗塞:脳の太い血管にできたコレステロールなどの固まり(アテローム)が破れ、そこをふさぐため血小板が集まって血栓ができて詰まるもの
③ラクナ梗塞:高血圧などにより、脳の細い血管が狭くなって詰まるもの
・脳出血:脳の中の細かい血管が破れて出血する
・くも膜下出血:脳表面の大きな血管にできた動脈瘤とよばれるこぶが破れてくも膜の下に出血する
脳卒中で発症する後遺症
脳卒中では、脳が障害を受け後遺症が残り、上下肢の運動麻痺や、思考力、自発力が低下して日常生活が困難となることで、寝たきりになる最大の原因となっています。
【寝たきりの原因となる疾患】
1位:脳卒中・・・18.5%
2位:認知症・・・15.8%
3位:高齢による衰弱・・・13.4%
4位:骨折・転倒・・・11.8%
5位:関節疾患・・・10.9%
その他・・・29.6%
また、脳卒中はたとえ軽症であったとしても安心できません。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患は再発するリスクが高いとされています。遺伝的に脳や血管に問題が生じやすい体質の方、食生活や生活習慣に問題がある方は、一ヶ所の病巣を治療したところで、脳内の別の血管が詰まったり破裂したりしてしまう可能性が高いです。
そして、再発が重なるたび症状は深刻化し、重い後遺症が起こりやすくなります。たとえ完治したとしても、そのうちの20~30%が3年以内に再発するといわれています。
脳梗塞:1年以内10%、5年以内35%、10年以内50%
脳出血:1年以内25%、5年以内50%、10年以内55%
くも膜下出血:1年以内30%、5年以内50%、10年以内70%
脳卒中が早期に発見され、適切な治療を受けたとしても、ある程度期間が過ぎてしまうと機能障害などの後遺症が残ることがよくみられ、従来では後遺症に対する治療はリハビリテーション以外にないのが現実です。
脳卒中を発症してから数ヶ月の急性期には、しっかりとリハビリすることで麻痺はある程度改善できますが、急性期を過ぎた慢性期になるとほとんど機能回復は見込めず、慢性期以降もリハビリを継続していないと筋力が徐々に落ちて、関節が固まり動きが悪くなってしまいます。
そのような場合に、幹細胞による再生医療を活用することで、少しずつでも後遺症を改善できる可能性が高くなるのです。
脳卒中に対する再生医療とはどのようなものなのか?
最近少しずつ認知されてきている再生医療ですが、以前から脳梗塞や脳出血に対する再生医療は世界中で研究が進んでおり、現在では新しい治療法として確立されてきています。
治療が適応としては、以下の様な方が対象となります。
・うまく話すことができない
・痺れや麻痺を改善したい
・リハビリの効果を高めたい
・再発の予防をしたい
・今以上の回復が見込めないと診断された
【再生医療で期待できる治療効果】
・リハビリの効果を高める
発症から時間が経過した症例でも、並行してリハビリを行うことで、より身体機能の回復を高めることができます。再生医療によって、今までうまく動かせなかったところを動かせるようになる可能性が高くなります。
・身体機能の回復
自身の幹細胞を投与することにより、細胞や血管が再生し、一度壊れた脳神経細胞を修復することで失われた機能の回復が期待でき、さらに幹細胞の抗炎症作用により痛みの緩和も期待できます。
・再発の予防
脳卒中は、後遺症の問題もありますが、再発率の高さにも注意しなければいけません。再生医療によって、脳卒中を起こした箇所だけでなく今後脳梗塞や脳出血が起こる可能性のある傷ついた血管が修復されることで再発を予防します。
脳卒中の再生医療では、脳血管の再生と脳神経細胞の再生の2つの作用がとても重要で、それらの作用は脳卒中の再発予防にも有効とされています。
・血管の再生
骨髄や脂肪内の幹細胞には血管を再生する力があり、これらを利用して下肢や心臓、脳などの血行障害に対しての治療が行われます。また、脂肪幹細胞を利用して脳内の血管を再生し血流を改善させることにより、損傷部位の機能回復や脳神経細胞の再生の促進が期待できます。
・脳神経細胞の再生
脂肪内の幹細胞は神経や骨、軟骨、血管などに分化します。投与した幹細胞は壊れた脳細胞の周囲まで到達し、脳神経細胞を再生させ、また、損傷部位を修復し、活性化させます。
リペアセルクリニックの再生医療
1回の投与にかかる時間は約30~60分程度です。まれに投与後に微熱や投与部位の発赤、かゆみなどが出ることもありますが、自身の幹細胞を使用するため、基本的に不適合や拒絶反応の心配はないです。
治療期間の目安としては、通常4~6週間の間隔で合計3回投与を行いますので、約3~6ヶ月が治療期間の目安となっています。治療開始後、1週間程度で変化がみられる方もいれば、1年かけて少しずつ効果が出てくる方もいます。
個人差があるため、一概にどのくらいの期間かは言えませんが、これまでの患者さんの症例からも、治療開始から約1年は継続してリハビリを受けることをおすすめします。
再生医療の脳卒中に対しての治療結果は、患者さんの症状や身体の状態によって個人差があるものの、治療開始が早ければ早いほど良い結果が出ると言われています。後遺症に悩んでいて、治療を受けるかどうかを迷っている方は、まずは早めに相談ください。